これまでの経緯

年末ツーリングに行って見事に転倒したわけで。

四国から九州にフェリーで行こうと港に到着。早めについたので2時間ほど空き時間。近くに灯台があるから行ってみよう。雨降ってるけど、30分で往復できるし、まだ小雨だから問題なし。

問題になった。

あまり観光地化されていない灯台って道がかなりタイトなんだよね。例にもれずくねくね道とヘアピンカーブを楽しく曲がっていたわけだ。上り坂のヘアピンカーブを曲がってアクセルを開けたらリアがスリップ。その時どう操作したか覚えてないけど、直後にグリップを取り戻していわゆるハイサイドになったわけで。ぽーんと放り出されて右肩から着地。超痛い。なぜか指折れてないよねってことだけ気にしてた。すぐ立ち上がって両手をにぎにぎ。問題はなかった。振り返ると横たわる愛車。やってしまった。ほんとにやってしまった。ひとまず深呼吸して体の具合を確かめた。アドレナリン出まくってるせいか特に痛みはなし。危ないからバイクを起こそうと頑張ったけどタイヤが上り側にあるんだな。丁度降りてきた軽トラと、登ってきた車の人が助けに来てくれた。一人じゃどうしようもなかったから本当に助かった。三人でバイクを立てて現状確認。ウインカーミラーは吹っ飛ぶわ、カウルは大破してるしブレーキペダルはめり込んでる。これはちょっと…。幸いエンジンは無事ですぐにかかってくれた。散らばったバーツとかウインカーミラーを回収して、親切な二人とはお別れ。本気で感謝して頭を下げる。いい人たちだった。ありがとうございます。

ひとまずバイクを押して邪魔にならないところへ移動。俺自身を落ち着かせるのと、バイクの確認を行う。前述のとおりウインカーミラーは吹っ飛んでいたが、電線は無事でつけたら点灯した。ブレーキペダルは完全にめり込んでてどうしようもない。ブレーキ自体は解放されていたので問題は曲がっていることだけ。そうそう、フットペダルは根元だけ残っていたよ。悲しい。もちろんカウルはガタガタ。特にフロントカウルの右部分はプラプラ状態。そしてブレーキフルードが漏れ出していた。正直これが一番まずいと思った。なにせリアブレーキが使えない以上、フロントブレーキが利かないなら走るのは自殺行為で迷惑行為である。テストとしてエンジンなしでブレーキ。効く。エンジンかけて低速でブレーキ。効く。一応ブレーキは生きていた。しかし安心はできない。応急処置でブレーキホースをぐるぐる巻きにして原付ばりの速度で走り出す。まずは港に戻ってバイク屋の検索である。なにせ雨なもので雨宿りがしたいのであった。

近くのバイク屋を検索したところ、フェリーで九州に渡るか、来た道を戻るかの2択となった。正直ここまで打ちのめされた状態でツーリングの敢行は無理である。来た道を戻って帰宅の方向にする。ぶっちゃけフェリーでそのまま東京に戻れればベストだったが、おりしも31日。大晦日である。最悪四日まで待つ可能性すらあった。もちろんバイク屋がやっているわけがない。何件も調べてお休みの確認だけした。どうするか。四日まで何もせずにぶらぶらする余裕はない。リアブレーキさえ使えれば原付の速度で帰ることは可能と判断。ホームセンターを探してレンチで無理やり曲げてやろうかと考える。完全に頭が沸いている。しかし南海を発見。営業中!飛び込む。店員さんは若い女の人のみ。ダメもとで応急処置の相談。するとその店と付き合いのあるバイク屋さんがやっているかもしれないと電話してくれた。やってた!まさに幸運である。泣きっ面には蜂も情けを出す。お姉さんにお礼を言ってバイク屋へ直行した。

バイク屋さんでは頼れるお兄さんが俺を待っていた。やっちゃいましたねぇと、やっちゃった人に対する万能会話が始まり、やっちゃいましたよと万能返答を返す。状況を伝える。どうしようもないので帰りたいから自走できるまで何とかしてと無茶振り。元々一番ダメなブレーキ周りをかっちり何とかしてくれた。すげぇ!曰く年末はいろいろあるんだよと。我々はだいたいムジナであるな。カウルもタイラップでつないでくれたり、テープでの補修にアドバイスをいただいたり、感謝の念が絶えない。元々走るだけなら走れる状態だったので、止まる機能が戻れば問題はなく。問題ばかりだけれども。丁寧なお仕事にほんとに感謝です。お支払いした金額も安すぎないかと疑いを持っている。倍とっても適正だと思うのですが…。ほんとに助かった。

そのあとはトラブルもなく本土に戻って自宅まで。ほかにもこまごまとしたことはあった。港に戻るまでの間、とりあえずウインカーミラーを電気コネクタにつけてぶら下げたら普通に落としたとか(Uターンして探した)、伊勢湾岸道路の風が強すぎて前輪が横滑りする感覚があったり(怖すぎて二つ目の橋を渡らずした道に逃げる)、すげぇ渋滞に巻き込まれたり。でも無事に帰宅できた。

 

とりあえず一言でまとめると、バイクがヤバいが俺は無事。

バイクの修理についてもいろいろあるわけだが、ひとまずここまでとする。