バーフバリ

どこから手を付けたもんだか悩むけど、とりあえず面白かった。

印象を一言に圧縮するなら力こそパワー。本当はもっといろいろあるんだけど、これの印象が強すぎる。何なら初めのシーンからそれがある。赤ん坊を片手に抱いて逃げるご婦人。追う影。背中には矢が刺さっていて、いかにも貴族めいた服装は戦いなんてできそうにもない。でも戦っちゃう。というか圧倒したしする。刺さった矢を抜いて武器にするし正面からバッサリ行く。はっきり言ってこの時点で常識は捨てた。捨てざるを得ない。そういう映画である。

時間は飛んで主人公。押しも押されぬやんちゃ坊主である。でもお母さん思い。息子があまりにも破天荒なので、改心しますようにって神頼み。神像に水をかけるインド版水垢離を行う。これがなかなか大変そうで、大きな瓶に水を入れて何度も何度も川まで往復するわけ。それを知った主人公は大事な母親にそんなことはさせられないと自分がやると進み出る。もちろん意味はないよと突っ込み。ならばととった手段が神像を土台から取り外して滝の直下に持っていくわけで。すでになんかよくわからないことに。もちろん効果はない。滝から流れてきた木の仮面から持ち主の顔を再現した結果、滝を登り切って挙句、持ち主にいたずらを仕掛ける始末。正直に言って一番笑った。完全にストーカー(ガチ)。突っ込みどころが多すぎて始末に負えない。

ちょっと書くことが多すぎるのでざっくりの感想。バーフバリが親子二人の話とは思わんかったので、回想が始まった時にはずっと続くとは思わんかった。しかも息子より親父のほうがかっこよかったのがまた困る。まあ王族として育てられた人間と村でやんちゃしてた子供では比較するのがおかしいと言えばその通りなのだが。ともあれバーフバリ(父)の最後が語られたところでいきなりto be continuity…。まじか。こんなところで終わるのかい。

個人的に映画は一本で完結させるべきだと思っている。続編があるのは構わないけど、ある程度締めてもらわないと困る。初めから前後編ならいいのだが、前情報一切なしで見たのが災いした。バーフバリ単体ではちょっと評価は低くならざるを得ないな。王の帰還についてはまた後日。